卒業式 ④

卒業生からのメッセージです

令和4年度 卒業生 答辞

爽やかな海の音がささやき、春の暖かな日差しに校庭の木々も芽吹いてきました。本日、この良き日に私達21名は、9年間の業務教育を終え、晴れて卒業の日を迎えることができました。これまでの仲間とのたくさんの思い出が昨日のことのように蘇ってきます。私達の出会いは様々でした。生まれた頃から一緒の友だち。小学校に入学して出会った友だち。6年前の小学校統合により新たに出会い、私達は仲間となりました。この21名が大宜味中学校で肩を並べて卒業できることをとても嬉しく、奇跡的なことだと感じています。3年前、慣れない制服に身を包み、憧れの先輩方からつけてもらったリボンを胸に不安と期待を抱きながら迎えた入学式。あの日から、私達の中学校生活が始まりました。何もかもが初めてで、慣れるのに必死で先輩方に支えられ、成長した1年でした。1番心に残っているのは、最初で最後となってしまった地区陸上大会です。今までこんなにハードに取り組んだ経験はなく、苦しくて辞めたくなる時もありました。先輩方とともに、チーム大中として一丸となって挑み、乗り越えた経験は私達にとって大きな自信となりました。2年生では商品開発や職場体験を通して働くことの大変さを知り、将来のことを考える良い機会となりました。「先輩」という自覚も出てきて何事にも全力で過ごした1年だったと思います。あっという間に、私達は中学校最後の年を迎えました。何もかもが「最後」となる3年生。部活動ではあきらめない心をもって、日々練習に取り組みました。昨年は中止となってしまった中体連。集大成となる今年は昨年の気持ちを原動力に猛練習を行い、仲間と力を合わせて精一杯、夏の大舞台を戦い抜きました。納得のいく結果を出せず涙を流す人もいましたが、この経験が人生に大きな力を与えてくれると信じています。くじけそうになることもあった日々ですが、仲間達や顧問の先生、コーチに支えられ、最後までやり遂げることができました。また、早朝からの送迎や応援に来てくれる保護者の支え無くしては部活動を続けることはできませんでした。私を人として大きく成長させてくれた部活動を支えてくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。この2年間は誰もが予想だにしない出来事が続き、世界中が混乱した状況でした。その混乱が私達の大切な時間や思い出までも無惨に奪い去っていきました。行事の延期や中止・縮小などが次々と行われ、時にはこのぶつけようのない悔しさをクラスでぶつけ合うこともありました。先生方や教育委員会、保護者のみなさまのおかげで守られた行事もありました。何よりも盛り上がった運動会。1年生の頃は雨により体育館での実施、2年生の頃は規模の縮小、今年はいぎみんピックと形を変え、例年通り行えたことは一度もありませんでした。しかし、どの年も迫力ある演技を行い、毎年期待を越える演技ができました。今年度も青年会のみなさんがお忙しい中、直接、学校へ来てくださり、熱心に指導してくださいました。おかげで、当日は大きな拍手と歓声をもらうことができました。私達は地域のたくさんの先輩方に見守られているということを改めて感じ、この地域に居られることに誇りを持つことができました。最も楽しみにしていた修学旅行。それも新型コロナウイルスの影響により中止となってしまいました。代わりに行った体験学習ではサンゴの植え付け体験やプロジェクトアドベンチャー体験など全てが初めての体験でとてもワクワクしました。様々な体験を通して、環境問題や沖縄の自然について学び、挑戦することや協力することの大切さについて改めて知ることができました。絶えずみんなの笑い声が響き、絆を深めることのできたこの2日間はきっと忘れることはありません。このような沢山のできごとがあった3日間。毎年、先生方に「個性が強い」と言われた私達。そんな個性豊かな私達はなぜか不思議と一致団結しています。時に優しく、時に厳しく、いつも私達を温かい目で見守ってくださった先生方。こんなにも個性の強い私達を指導するのは大変だったと思います。入学式から今日まで先生方にはたくさんの迷惑をかけました。それでも私達を見捨てず、見守っていただきありがとうございました。先生方にかけていただいた励ましの言葉はきっと人生の支えになります。まだまだ、卒業させるのは心配かもしれませんが、最高の先生方にご指導いただけたことに誇りをもって歩んでいきます。私は将来先生方のような教員になって、ここに戻ってきたいと思います。大好きな先生方、ありがとうございます。部活動や行事を私達の側で支え、盛り上げてくれた後輩達へ。私達は憧れの先輩になれましたか。私は頼りにない生徒会長だったと思います。しかし、みなさんがいてくれなかったら、行事を成功させ学校を盛り上げることはできませんでした。ここまでついてきてくれてありがとうございました。私達がみなさんに伝えたいことが3つあります。1つ目は、これからも大中文化を受け継ぎ、私達の素晴らしい母校を残していってほしいということです。2つ目は、何事も全力で楽しむノリの良さを忘れないでほしいということです。最後に今の大宜味中学校を発展させ、もっと盛り上げていってください。4月には新入生も入学してきます。新生徒会長を中心にパワーアップした新たな大宜味中学校を創り上げてください。きっと、あなた達ならできます。残された中学校生活は貴重です。日々、大切に過ごしてくださいね。そして何よりも今日の晴れの舞台に立つ日まで、私達を大事に育ててくれたお父さん、お母さんへ。普段は恥ずかしくて言えないけど、どんな時でも傍らで見守ってくれて、応援してくれて本当にありがとうございます。生意気で素直になれず、反抗的な態度ばかりで、まだまだ子どもな私達。たくさんの迷惑や心配をかけてしまいましたが、15年間大切に育ててくれたこと、言葉では言い表せないくらい感謝しています。お父さんとお母さんのおかげで、こんな立派に卒業式を迎えることができました。私達がこれから歩いていく道には、まだまだ出会ったことのない困難が待ち受けているかと思います。大きな壁にぶつかることもきっとあると思いますが、これからもずっとずっと私達の1番の応援団でいてください。最後に共に過ごした仲間へ。一言で表すと最高です。一人の喜びをみんなで共有し、お互いを称え、一人の不安はみんなで分かち合い、誰かの挑戦をみんなで応援することができる、42期生のみんなが大好きです。行事の中止はみんなで悔しがり、しょうもないことで笑いあった休み時間。恋バナをしたり、勉強を教え合ったり、いつの日かは集まってゲームをした放課後。ギャグが滑ってシーンとなるあの瞬間は何より一致団結していましたね。黙食ができず、叱られたあの日は今では良い思い出です。みんなと過ごした全ての時間が大好きで、どこに行くかや何をするかではなく、誰とするかが重要なのだと気づきました。そんなみんながいたからこそ多くの困難に立ち向かい乗り越えることができました。本当にみんなと出会ってよかった。ありがとう。思い出が多い分、別れが悲しいですが、進む先は違っても私達はずっと仲間です。一緒に笑ったり泣いたり様々なことを分かち合う中で、誰よりも分かり合えるかけがえのない存在です。この仲間と過ごしたことは誇りであり、一生の宝物です。またふざけ合って、バカみたいな話ができる、その日までお互いの道を一歩ずつ自分の足で進んで行きましょう。今日の卒業という意味をしっかりと考え、自覚と責任を持ち仲間と過ごしてきた日々の思い出を胸に、これから自らの道に満開の花を咲かせられるように努力していきます。これまで、私達に関わってくださった先生方や地域のみなさまのご健康と母校の限りない発展を願って、卒業生21名の旅立ちの言葉といたします。

令和4年3月12日  卒業生代表 宮城 はち

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