卒業式の感動的な送辞です。
令和4年度 在校生 送辞
寒さも一日一日と和らぎ、花々が美しく咲き誇る、今日の佳き日。新たな旅立ちを迎える先輩方、ご卒業おめでとうございます。思い起こせば、先輩方は、大宜味中学校の最上級生として、どんな時も私たちの見本となり、熱心にリードしてくださいました。私たちは、先輩方から学んだことが沢山あります。部活動では、先輩方が常に先頭に立ち、リーダーとして、私たち部員を引っ張ってくださいました。日々の練習を通して、先輩方が自ら声を出し、汗を流す一生懸命な姿を、私達は目にしてきました。その姿から、何事にも真剣に取り組む大切さを、学ぶことができました。新型コロナウイルスの影響で、様々な大会が延期や中止となるなか迎えた、先輩方の集大成である地区総体。どんな状況でも、先輩方は笑顔を絶やす事なく、前向きな姿を見せてくれました。その大きな背中に次こそは私たちが、その成績を越えてみせると心に誓いました。各行事においても、先輩方にとって、最後の運動会。今年も新型コロナウイルスの影響で、規模を縮小しての開催となりました。しかし、それを感じさせないほど、大きな成果を残すことができました。練習では、私達後輩のために、一生懸命考えて、優しく熱心に指導してくださり、一つの行事を練習から全力で楽しむ姿を見せてくれました。可愛く細かな動きから、隊形移動まで、緻密に考えられた女子のダンス。小さな技から、ダイナミックな技まで、圧巻だった男子の組体操。先輩方自ら大きな声を出して、弾けるような笑顔で踊る姿に、先輩方の偉大さを見せつけられたエイサー。限られた演技であっても、全員で、全力で楽しみながら取り組む、先輩たちの姿があったからこそ、大成功に終わった運動会だったと思います。十月に行われた合唱コンクール。もちろん私達後輩も、グランプリを獲るぞと、意気込んでいました。しかし、先輩方の歌声は、力強さと、美しさが折り重なった、素晴らしいものでした。グランプリを獲りたい、という一人一人の強い気持ちや、これまで共に過ごしてきた、仲間との強い絆がハーモニーとなり、あの素敵な歌声となったのではないのでしょうか。先輩方にしか出せない。先輩の色に染められた歌声を聴いて、私たちも来年こそは会場のみなさんに想いを届けられるような、私達にしか出せない歌声を響かせたいと思いました。このように先輩方は、たくさんの行事において場を盛り上げ、みんなを楽しませてくれました。今年度もコロナ禍で、行事のたびに実施できるのかという状況に立たされ、中止となった行事もありました。一つ一つが中学校生活最後の行事である先輩方にとって、悔しい思いもあったと思いますが、常に笑顔で前向きに取り組む姿に、先輩方の心の強さを垣間見ることができました。準備段階においては、先輩方が率先して意見を出し、後輩の私たちが発言しやすいような雰囲気を作ってくださいました。それぞれの役割に一生懸命で、裏方としても手を抜かず、様々な行事を成功させてきた先輩方。企画から運営、どれにおいても、各行事の成功があるのは、先輩方一人一人の力があったからです。私たちにとって、先輩方と一緒にたくさんの行事に参加できたことは、大きな財産となっています。私達も先輩方のようにみんなで楽しめるような行事を作っていけるよう精一杯努めます。先輩方が「79人79色」をテーマに築いてきた大中文化。私達は、その先輩方の姿を、側でずっと見てきました。先輩方と過ごした日々の、一つ一つが大切な思い出です。先輩方が作った、この大宜味中学校の文化を守り、さらに発展させ、よりより大宜味中学校を創り上げていくことが、私達の使命です。そのためにみんなで力を合わせて頑張っていきます。だから先輩方、安心してそれぞれの夢に向かって励んでください。これまで過ごしてきた環境と大きく異なり、戸惑うことや悩むこともきっとあると思います。そんな時は、大宜味中学校で過ごした日々を思い出してください。そこには、先輩方の残してくださった。大中文化があります。たくさんの時間を共にした仲間との絆がそこにはあります。自信と誇りをもって前に進んでください。先輩方が自分自身の夢や希望を絶やすことなく、明るい未来へと羽ばたいていけるように在校生一同、心から応援しています。名残り惜しいのですが、別れの時が近づいてきました。先輩方、今まで本当にありがとうございました。最後に、先輩方のこれから歩む道が、輝くものとなりますよう祈願し、別れの言葉といたします。
令和4年3月12日 在校生代表 照屋 綾音